2008年7月8日火曜日

会社をぶっ壊して、チームを創ろう!

読んだ。久々にオススメ!てカンジの本だったので紹介と感想を。
タイトルはちょっときつめだが、内容はそんな事は無く、かなり「建設的」なカンジで、壊す事よりも建設する事について詳しく書かれている。当たり前だけど。

  • Prologue: 幸せな会社を支える不幸な人々
  • 壊すべき「会社」、創りたい「チーム」
  • 元気が出る会社のぶっ壊し方
  • 想像を超えたチームを創る三つの仕掛け
  • 「対話の改善活動」がチームを伸ばす
  • 卓越したチームへの道
で最近の自分の状況というと、自社がピンチな状況で、本書に書かれている表現を借りると「ゾンビ達」のみが残った状態に陥っている。技術系の会社だったはずなのにもはや一般的なSIerのレベルすら保てていない(どれくらいヒトイかというと、自社Frameworkに頼りすぎてStrutsやら各種ORMといったかなり普及したFrameworkすら扱えない。それどころかJavaだって怪しい)状況で、本書のPrologueをもじると「不幸な会社を支える不幸な人々」という、どないしよぅも無い状況なワケで。

言い訳しておくと、ここ数年は自分でも社内の空気を変えようと、主に上の人間に口うるさく言い続けたワケだが効果はなかった。自分のやり方がまずかったんだろぅ。

そんな中、さすがに社も危なくなってくるワケで「社内の問題点を抽出してみて、そこから最優先の課題を抽出しよぅ」みたいな活動をやりはじめたりしている。その時に、自分の相方はやたら「まずチームだ」「チームを創れる環境からだ」と、「チーム」にやけにこだわっていた。自分もアジャイル関連の資料やポッペンディーク夫妻のリーンについての資料を結構あたってはいたものの、「チーム」という部分はそこまで優先していなかった。
が、最近は本書もそうだし、会社の外のチームでの活動で「あぁーこれはスゴイわ」と。たぶんこのメンバなら、対象が仕事であっても意欲を持ってやっていけるわ、と感じていた。さらに本書を読む事で社内にチームを創るための具体的なアドバイスを手に入れる事ができて、今では十分に「チーム」の重要さをわかるようになった。

3時間もかからず読めるので、是非とも経営陣に読ませたい本ではある。が、ゾンビには響かない可能性の方が大きい…なーんていう考え方は、これはこれで「そんなのムリに決まってるだろ」という「悪魔のささやき」である、と説明されていたので、買ってでも読ませるとするか。まず行動だ。

…だがしかし、そんな事言いながらも考えてしまうのは、ゾンビの世界はゾンビなりに特に文句もなく、完全に腐りきるまでやってりゃええんでないの?俺も文句言わず出て行くから好きなようにやっとけば?とも思うわけで。ちなみに本書にも出てくる話で、以下のようなものもあった。

でも負けたわけではない。モンスターを一人でコントロールする事はできないが、自分の生き方は自分でコントロールできる。それならば、個人と組織の接続を別の舞台で試みるため、新しいチャンスを探した方がいい。とても合理的な考えだ。
「既に周囲のゾンビ化に気づいている個人」の視点でみると、こうなんですよー的な話として出てくるだけで、チームを創ろうと活動する読み手に対しての文章ではないはず。だがしかし、ここが痛烈に印象に残った。
この本はそもそも「会社から見た」話だから仕方ないが、上にも書いたようにチームというのは会社とは関係無く発生、存在できる物だし、そのチームでは会社の枠を超えて仕事だってこなせるはずだ。そんなお宝フィールドが会社の外にゴロゴロしてるんですよ?そんな状況で、特にその存在自体に価値が無い会社を良くするのために、自分の貴重な時間なんて使えないよなぁ。この本を参考に活動をするのは、まずは社外のチームを経験してから、それから会社の価値を考えて「時間を使う価値がある会社か?」「時間を使う事で価値を見いだせる会社か?」という判断をしてからがいいね。

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